「矢印」に関する思考の進化について

階段を降りた部屋では、
初老の男性が黒板に向かいながら、
誰かに何かを説明していた。

黒板には、矢印がひとつ書かれている。

矢印について、
考えてみてほしい。

ずっと科学は「→」によって構成されていた。

Aという原因があって、
Bという結果がある。

つまり、「A→B」というわけだ。

AB論理.jpg

かつて、科学の世界で物事は、ずっと

A→B→C→

という風に起こると考えられていた。

どうだろう?
考えてみてほしい。

何かが起こるときは、必ずその源になるものがあり、
そして、明らかな方向性を持って、その出来事が起こる。

例えば、私AがキミBを棒でたたくとき、
この、たたくという行為は、

私Aによって → キミBに向けて起こされるわけだ。

棒Cによって、キミBがたたかれる。
C棒でたたく、そして → Bキミは痛い。
なんていう説明でも、いいかもしれない。

確かに、これで世界のすべてが、
詳細に言葉を使って説明できるような氣もする。

それが、
人類が科学の思考研鑽で達した
ひとつの法則だった。

だが、それから千年以上もかけて、
やっと「新しい」矢印が発見されている。

それが、

「⇔」

という思考法だ。

つまり、「A→B」このとき、
「A←B」の方向性もあるというわけだな。

両方を重ねて書けば、「⇔」になる。

AB関係.jpg

例えば、Aという会社に、
Bというキミが社員として勤めるとする。

すると、会社AがキミBを社員として雇う。

キミBは会社Aの、
たくさんいる社員の中の一人というわけだ。

つまり、A→Bの図式がここに成り立つ。

このようなイメージだ。

チョーク黒板1.jpg

会社Aは → キミBを社員として採用した、と。

しかし、視点を変えて、
キミ自身の人生を考えてみよう。

すると、キミBの中の一部に、
「会社Aに勤めている」という要素が存在する。

キミBの人生について考えるとき、
会社Aについては、情報のほんの一部にしかすぎない。

つまり、
B→Aの図式も成り立つ。

それが、このようなイメージ。

チョーク黒板2.jpg

キミBは → 会社Aの社員である、と。

それは、会社Aを、人類A、世界Aなどと、
言い換えても同じことだろう。

つまり、世界はキミひとりの存在を内包し、
キミ自身もまた、世界の存在を内包している。

矛盾しているようだが。

このイメージを表現した記号、
それが、つまり、

「⇔」

ということだ。

この矢印は、関係性。

つまり、AとBの間にある
「関わり方」を表している。

位置の違いや、色や形の違い、
大きさの違い、量の違いでもない。

それは、関係性という、
あくまで「質」についての矢印だ。

小さな素粒子は観察するという行為自体が、
そのものに大きな影響を及ぼしてしまうように……。

世界の選択は、キミの選択を創り出し、
キミの選択が、世界の選択を創り出す。

キミ自身の体験は、キミの外にはない。
キミの内にあるはずだ。

もちろん逆に、それを外で起きているように
考えることもできるわけだ。

このすべての体験の中で、
キミは受動的でもあり、能動的でもある。

その両方が両立し、
そして、その両方ともが存在はしない。

つまり、インターアクティブな存在だ。

両者の境界線なんて、
はじめから存在しなかったのかもしれない。

素晴らしい音楽を聴きながら、
それを心から楽しんでいるときをイメージしてほしい。

キミは音楽と、自分自身の境界線を
認識することはないだろう。
それと一体となっているのだから。

それと同じことだ。

では、

AB関係.jpg

この図式があるとき。

その関わり方を、無数の可能性から選択し、
ひとつ決定しているのは、AとB、どちらの方だろうか?

考えてみてほしい……

先日、出会ったスナメリ(イルカの仲間)です。
カメラを向けると「何ソレ?何ソレ?」寄ってきます。
好奇心旺盛で、かわいかったです(^^)

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